短編小説に与えられる今年の川端康成賞が滝口悠生の「反対方向行き」に決まった。今はもうこの世にはいない祖父・竹春の家がある宇都宮に向かうために、渋谷駅から湘南新宿ラインに乗り込んだ三〇代の女性・なつめ。しかしその電車の行き先は反対方向の小田…
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